
サリチル酸、エタノール、ホウ酸を一緒に加熱して、サリチル酸エチルを合成してみましょう。反応の前と後で匂いに変化はあるでしょうか?
熱湯につけたガラス容器は熱いので、火傷に気をつけてください。エタノールは引火しやすいので、火に近づけないでください。
使用器具および試薬
使用器具
・耐熱容器もしくはビーカー
・アルミホイル
・鍋
・重曹
・軍手
使用試薬
・エタノール(無水)
・ホウ酸
・サリチル酸
実験方法
1.

耐熱容器は鍋の蓋ができるサイズのものを使う。鍋に耐熱容器の半分の高さまで水を注ぐ。
2.

耐熱容器を取り出して鍋に蓋をし、火にかける。
3.

鍋の沸騰を待つ間、耐熱容器にサリチル酸を 1 g、ホウ酸を 1 g、エタノールを 2 g入れ、アルミホイルで蓋をする。
4.

鍋の水が沸騰したら火を止め、耐熱容器を入れて鍋の蓋をする。そのまま 10 分待つ。
5.

別の容器(耐熱でなくても良い)に水 100 mLと重曹小さじ 1 入れて溶かしておく。
6.

10分経ったら厚手の手袋もしくは軍手をつけて耐熱容器を取り出し、アルミの蓋をとって重曹水に注ぐ。手で仰いで匂いをかぐ。
※匂いを嗅ぐときは直接鼻を近づけず、手で仰ぎましょう。
後片付け
実験後の液体は、匂いがしなくなるまで換気の良い場所で数日放置しコーヒーフィルター等(予算に余裕があればろ紙を使うこと)でろ過します。ろ過した液体は大量の水で薄めてから流してください。耐熱容器に粉が残っている場合はキッチンペーパーで綺麗に拭き取ってからよく洗います。ろ過したフィルターとキッチンペーパーは燃えるゴミです。
ポイント
有機化学では、カルボン酸とアルコールを反応させてエステルを作ることを「エステル化反応」といいます。また「カルボン酸」「アルコール」「エステル」とは、化合物の分類のことを指します。この実験では、サリチル酸がカルボン酸の一種、エタノールがアルコールの一種、サリチル酸がエステルの一種ということになります。ブルドッグやチワワを「犬」と分類するのに似ていますね。エステルには香りのあるものが多いので、「エステル化反応」を使って人工的に香料を合成することができます。
実験に使った「ホウ酸」は反応に必要な「触媒」です。触媒には反応を効率よく進める働きがあり、化学工場や研究室で化合物を合成するときに、触媒を一緒に使うことがあります。一般にあまり知られていませんが、「触媒化学」という優れた触媒を作るための学問があるほど重要な存在です。
