HOME>実験紹介>家庭向け>EH016 アンモニアソーダ法
食塩とアンモニア、そして二酸化炭素から重曹を作ってみましょう。本来は石灰石を加熱して二酸化炭素を得ますが、ここでは息を吹き込みます。
気体のアンモニアが目や粘膜に触れると、痛みを引き起こす可能性があります。実験中は絶対に換気しながら行ってください。
使用器具および試薬
使用器具
・空のペットボトル
・水槽用チューブ
・コーヒー用フィルター
使用試薬
・アンモニア水
・食塩(食塩相当量が99%以上のもの)
・精製水
実験方法
1.

計量カップに、精製水に食塩を溶かした飽和食塩水を160 mLとアンモニア水を40 mL合わせる。
2.

もし液体が白く濁っていたら、コーヒーフィルターでろ過する。ろ過している間は、濡らしたキッチンペーパーで蓋をしておく。
3.

ろ過が完了したら、ペットボトルに移し替える。
4.

水槽用チューブを1 m以上の長さになるように切る。
※吸い込みによる誤飲を防ぐため、これよりも短くしないでください。
5.

ペットボトルにチューブを差し込み、チューブの口がペットボトルの底に来るようにする。ペットボトルの口に、濡らしたキッチンペーパーを軽く詰める。
6.

チューブを使ってしばらく(30分以上かかる)息を吹き込み、二酸化炭素を溶液と反応させる。
※気体のアンモニアが留まらないように、扇風機などで風を当てたり、風通しの良い環境を作って行ってください
7.

溶液が十分白濁したら吹き込みをやめ、適当な容器に移す。
8.

しばらく待つと白い沈殿が底にたまるので、上部の水だけ捨てる。
9.
精製水を少し入れ、よく混ぜてからしばらく放置する。沈殿が下にたまったら液を捨てる。残った沈殿を乾燥させるため、そのまま一晩放置する。
10.

乾燥した沈殿を、スプーンなどを使って集める。重曹の性質を調べて、沈殿が重曹ができているか実験で確かめてみましょう。
後片付け
実験に使った液体はすべて水を貯めたボウルに流して、薄めてから流しに捨てます。
ろ過した後のコーヒーフィルターにアンモニアが残っていると虫が寄ってきます。しばらく水に浸けてから絞って捨てましょう。
ポイント
アンモニアソーダ法(ソルベイ法)は炭酸ナトリウムを生産する技術で、1960年代に開発されました。炭酸ナトリウムは洗濯やガラス製造などに使われます。
アンモニアソーダ法で炭酸ナトリウムを得る仕組みは、いくつかの反応式で表されます。まず石灰石を加熱して二酸化炭素を発生させます。
CaCO3 ➞ CaO + CO2
そして塩、二酸化炭素、アンモニアを水に溶かして反応させ、重曹(炭酸水素ナトリウム)を得ます
NaCl + CO2 + NH3 + H2O ➞ NaHCO3 + NH4Cl
中学校理科で習ったと思いますが、重曹を熱分解すると炭酸ナトリウムができるというわけですね
2NaHCO3 ➞ Na2CO3 + H2O + CO2
ここで副産物の酸化カルシウム(CaO)と塩化アンモニウム(NH4Cl)を使って以下のように反応させればアンモニアが取り出せるので、これを新しい炭酸ナトリウムの生産に使うことができます。エコですね。
CaO + H2O ➞ Ca(OH)2
Ca(OH)2 + 2NH4Cl ➞ NH3 + CaCl2 + 2H2O
